【2026年版】外国人留学生の銀行口座開設ガイド|断られない準備と対策
2025-01-11
※本記事にはアフィリエイトリンクを含みます。リンク経由で口座開設・ご利用があった場合、当社に紹介料が支払われることがあります。掲載内容やおすすめの順位に影響はありません。

「在留カードは持っているのに、窓口で断られてしまった」。日本に来たばかりの留学生から、こうした声はよく聞かれます。
奨学金の受取り、家賃や携帯電話の支払い、アルバイト代の振込。留学生活では、銀行口座がないと止まってしまう手続きがたくさんあります。それだけに、口座開設でつまずくと不安になりますよね。
この記事では、断られる理由を制度のしくみから整理し、事前に打てる対策を解説します。あわせて、母国への送金でかかるコストの見かたもご紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
※この記事の手数料・条件は、すべて2026年7月時点で各行および金融庁・出入国在留管理庁の公式情報を確認したものです。手続きの可否は各金融機関の判断によりますので、最終的な条件は必ず口座を開く金融機関にご確認ください。
目次
結論:カギは「在留期間の残り」と「入国からの経過期間」の2つ
留学生の口座開設で結果を分けるのは、日本語力ではなく在留カードに書かれた期間です。ポイントは2つあり、①在留期間の満了日まで十分な残りがあるか、②日本に入国してから6か月が経っているか、で取扱いが変わります。
そしてもう1つ、知っておいてほしいことがあります。日本語が話せないことだけを理由に受付を断るのは、金融庁が金融機関に求めている対応ではありません。
金融庁が公表している「外国人顧客対応にかかる留意事項」には、営業店が確認すべき点として「日本語で会話できない場合や日本語を書くことができない場合は一律に受付不可、といった対応を行っていないか」という項目が明記されています。住所などをローマ字で書くことを認めているか、申込書の事前記入を認めているか、といった項目も並びます。
つまり、言語を理由に門前払いされたとしたら、それは制度上そうなっているのではなく、その窓口の運用の問題である可能性があります。別の支店や別の金融機関を当たり直す価値は十分にあります。
出典:金融庁「外国人顧客対応にかかる留意事項」(令和3年6月・金融庁監督局)
口座開設に必要なものと、当日の流れ
必要な書類は「在留カード」が中心

金融機関によって細かな違いはありますが、共通して求められるのは次のものです。
- 在留カード(本人確認の中心となる書類)
- パスポート(提示を求められることがあります)
- 学生証または入学許可証(留学生の場合に求められることがあります)
- 日本国内で使える電話番号
- 印鑑(サインで手続きできる金融機関も増えています)
たとえばゆうちょ銀行は、外国人のお客さま向けの案内で、在留カードの提示を求めること、在留カードに顔写真がない場合は住民票の写しなどを追加で提示すること、留学や技能実習の在留資格の場合は学生証や社員証等の提示を求めることを公式に案内しています(2026年7月時点)。
印鑑は口座開設では不要な金融機関が増えました。ただし、部屋を借りる、ライフラインを契約するといった場面ではまだ求められることがあります。カタカナやローマ字の印鑑も作れますので、ひとつ用意しておくと安心です。
住所が変わったら14日以内に届出を
在留カードの住所と、いま住んでいる場所が違うと、書類の不一致で手続きが止まります。出入国在留管理庁は、中長期在留者について「新住居地に移転した日から14日以内」に住居地の市区町村の窓口へ在留カードを提示して届け出るよう案内しています。引っ越したら、銀行に行く前にここを済ませておきましょう。
窓口の流れは6ステップ

- 来店予約をする:予約なしで受け付ける店舗も多いですが、外国語での対応を希望するなら事前予約が確実です。
- 書類をそろえて来店する:予約時間の10分前には着いておきましょう。
- 申込書を記入する:氏名は在留カードのとおりに書きます。
- 本人確認と在留資格の確認を受ける:在留期間などが確認されます。
- 暗証番号を設定する:生年月日など推測されやすい番号は避けます。
- キャッシュカードを受け取る:郵送になる場合、届くまで1〜2週間程度かかることがあります。
なお金融庁は、窓口での手続きについて申込書の事前記入(自署欄を除く)を認めているか、住所などをローマ字で書くことを認めているかという点も、金融機関が確認すべき事項として挙げています。書き方に不安があれば、事前記入ができるか窓口に相談してみてください。
断られやすい3つのケースと、その対策

断られる理由の大半は、「日本語」ではなく制度上の区分と書類の不一致です。よくある3つを、対策とセットで見ていきましょう。
①入国から6か月未満で「非居住者」と判定される
もっとも多いのがこれです。外国為替及び外国貿易法の運用上、日本に入国してから6か月を経過していない外国人は、原則として「非居住者」として扱われます。非居住者向けの預金を取り扱っていない金融機関では、この段階では口座を作れないことがあります。
ただし、これは「ずっと作れない」という意味ではありません。金融庁は金融機関に対し、非居住者である外国人のお客さまには「本邦事務所への勤務又は本邦入国後6か月を経過すれば、居住者口座への切替えが可能である旨」を説明するよう求めています。時間の経過とともに解消する、一時的な制約だと考えてください。
【対策】
- 入国直後に断られても、6か月経過後にもう一度申し込む
- 大学が口座開設の説明会を実施していないか確認する(金融庁は、留学生の多い大学等と連携して入学時期にまとめて手続きを行う取組みを、営業店の取組例として挙げています)
- 非居住者でも作れる口座の取扱いがあるか、窓口で確認する
②在留期間の満了日が近い
在留カードの残り期間が短いと、入国からの経過期間にかかわらず断られます。ゆうちょ銀行は公式に、在留期間の満了日が申込日から3か月以内に到来する場合は口座開設ができないこと、また入国時に決定された在留期間が3か月以下で在留カードが交付されていない場合は口座開設ができないことを案内しています(2026年7月時点)。
ここは金融機関ごとに基準が違う部分です。「〇か月以上必要」という一律の決まりが日本全体にあるわけではないので、申し込む前に、その金融機関の条件をウェブサイトか電話で確認するのが確実です。
【対策】
- 在留期間の更新が近いなら、更新してから申し込む
- 複数の金融機関の条件を比べる(条件は一律ではありません)
- 大学が案内している金融機関があれば、その旨を窓口で伝える
③書類や記入内容が食い違っている
意外と多いのが、この単純なつまずきです。次のような食い違いがあると、その場で手続きが止まります。
- 在留カードの住所と、いま住んでいる住所が違う
- 申込書の氏名が在留カードの表記と違う(ミドルネームの省略、スペルの揺れなど)
- 学生証がまだ発行されていない
- 記入漏れや書き間違いがある
Yahoo!知恵袋にも、在留カードと学生証で名前の表記が違うことを心配する留学生の投稿がありました。

【対策】
- 氏名は在留カードに書いてあるとおりに、省略せず記入する
- 引っ越したら14日以内に市区町村へ住居地の変更を届け出る
- 学生証が間に合わないときは、入学許可証で代用できるか大学と銀行に確認する
なお金融庁は、マネー・ローンダリング対策を名目に合理的な理由なく取引を断らないよう、金融機関の本部が営業店へ周知徹底しているかという点も確認事項に挙げています。理由がはっきりしないまま断られた場合は、その金融機関の相談窓口に問い合わせてみるとよいでしょう。
また、口座開設のときに必ず知っておいてほしいことがあります。作った口座を他人に売ったり譲ったりすることは犯罪です。「口座を貸してくれたらお金をあげる」といった誘いは、在留資格にも関わる重大な結果を招きます。絶対に応じないでください。帰国が決まったら、口座の解約手続きも忘れずに行いましょう。
留学生が使いやすい金融機関の見かた

選ぶときに見るべきなのは、知名度ではなく「生活圏にATMがあるか」「多言語のサポートがあるか」「開設条件が公開されているか」の3点です。開設条件をウェブサイトで公開している金融機関は、行く前に可否の見当がつくぶん、無駄足になりにくいという利点があります。
参考として、条件を公式に公開している2行の内容をまとめます。
ゆうちょ銀行

画像引用:ゆうちょ銀行
← 表は横にスクロールできます
| 項目 | 公式に案内されている内容(2026年7月時点) |
| 申込方法 | 窓口・スマートフォンアプリ |
| 在留期間の条件 | 在留期間の満了日が申込日から3か月以内に到来する場合は開設不可。入国時の在留期間が3か月以下で在留カードが交付されていない場合も開設不可 |
| 本人確認書類 | 在留カードを提示。顔写真がない場合は住民票の写し等を追加。留学・技能実習の在留資格では学生証や社員証等の提示を求められる。パスポートの提示を求められる場合あり |
| 多言語対応 | スマートフォンアプリからの申込は日本語・英語・中国語(簡体字)・ベトナム語の4言語に対応。インターネット上の申込書は多言語に対応 |
日本語の書類記入に時間がかかりそうなら、来店前にインターネット上で申込書を作っておくと窓口での負担が減ります。
三井住友銀行

三井住友銀行は、よくあるご質問のページで日本国籍を持たない方も口座開設の申込みができることを明記しています。手続きは窓口とオンラインの両方があり、オンラインで申し込む場合は在留カードに加えてもう1点の本人確認書類が必要になるなど、必要書類の組み合わせが窓口と異なります(2026年7月時点)。
また、英語・中国語・韓国語・ベトナム語などの翻訳ページや、複数言語に対応した口座申込書の記入例も公開されています。
出典:三井住友銀行|よくあるご質問「【口座開設】外国籍ですが、口座開設できますか?」/三井住友銀行「普通預金・総合口座申込書記入例(外国語版)」
手続きの具体的な画面や流れは、【徹底解説】三井住友銀行の口座開設手続きでも紹介しています。
言語のサポートを探すなら
金融庁は、外国人向けに預貯金口座と送金の使い方をまとめたリーフレットを、やさしい日本語版を含む17種類の言語版で公開しています(2026年7月時点)。手続きの前に母語版を読んでおくと、窓口でのやりとりがぐっと楽になります。
奨学金の受取口座は「募集要項」で確認する
奨学金を受け取るなら、口座を作る前に募集要項を読んでください。受取口座に使える金融機関は、奨学金の種類ごとに決まっています。
日本学生支援機構(JASSO)の奨学金については、ゆうちょ銀行に限らず国内の多くの金融機関の普通預金口座を振込先として指定できるとされています。一方で、奨学金によっては受取金融機関が指定されている場合もあります。「とりあえずどこかで作ればいい」と考えず、募集要項の指定を先に確認しましょう。
なお、海外の口座への振込には対応していない奨学金があります。日本国内の口座を用意しておくのが基本だと考えてください。
出典:日本学生支援機構「振込口座の変更」/日本学生支援機構|よくあるご質問「海外の口座への振り込みは可能ですか。」
母国への送金は、手数料表に出ない「レートの上乗せ」まで見る

口座ができたら、次に気になるのが母国への送金や、家族からの仕送りの受取りです。ここで押さえておきたいのは、海外送金のコストは「送金手数料」だけではないということです。
実際にかかるのは、次の3つの合計です。
銀行の海外送金にかかる3つの費用
①送金手数料:申込画面や料金表に金額が書かれている、いちばん分かりやすい部分です。
三井住友銀行の外国関係手数料のご案内(2026年2月版)では、取扱店舗の窓口で依頼書により海外の他行あてに送金する場合、1件あたり7,500円と案内されています。ゆうちょ銀行は「ゆうちょの国際送金」の申込みについて1件あたり3,000円と案内しています(いずれも2026年7月時点で確認)。
②中継銀行(関係銀行)の手数料:送金が相手に届くまでに他の銀行を経由すると、そこでも手数料が引かれます。三井住友銀行は、この関係銀行手数料を依頼人負担とする場合、送金時に1件あたり2,500円を支払い、後日4,000円を超える請求があったときは差額を追加で支払う、と案内しています。金額が後から確定することがあるのがこの費用のやっかいなところです。
③為替に関する手数料:円を外貨に替える部分にかかります。三井住友銀行の場合、円建で送金するときは送金金額の0.05%(最低2,500円)の円為替取扱手数料が別途かかると案内されています。
さらに、料金表に載らないコストがあります。両替に使うレートそのものへの上乗せです。多くの金融機関は独自に決めたレートを使っており、ニュースで見る為替レート(=ミッドマーケットレート。銀行同士が取引する売値と買値のまん中のレートです)との差が、そのまま利用者の負担になります。この差は明細に「手数料」として出てこないため、気づきにくいのが実情です。
出典:三井住友銀行「外国関係手数料のご案内」(2026年2月)/ゆうちょ銀行「その他の料金(国際送金)」
送金前に「実際にいくら届くか」を確かめる
比べるときは、手数料の欄だけを見ないでください。見るべきなのは「結局いくら引かれて、受取人にいくら届くのか」という一点です。同じ金額を送っても、届く額が数千円単位で変わることがあります。
その意味で、両替に使うレートを公開している事業者は比較しやすくなります。Wiseは、両替に使うレートを市場の実勢レート(ミッドマーケットレート)と明記し、手数料を別建てで表示しています。送金手続きに進む前の画面で、受取人に届く金額を確認できます。

画像引用:Wise公式サイト
※金額の確認は無料です。実際に送金するまで料金は発生しません。
登録から本人確認までの具体的な手順は、海外送金サービスWise(ワイズ)の口座開設・本人確認・送金する方法で解説しています。また、日本の銀行口座がまだ用意できていない段階で家族からの送金を受け取りたい場合は、銀行口座がなくても海外からの送金を日本で受け取る方法もあわせてご覧ください。
まとめ:準備が9割、断られても次の手がある

最後に、この記事の要点を整理します。
- 結果を分けるのは在留期間の残りと入国からの経過期間の2つ
- 入国後6か月未満は原則「非居住者」。6か月を過ぎれば居住者口座に切り替えられる
- 日本語が話せないことだけを理由に一律に断るのは、金融庁が求めている対応ではない
- 氏名は在留カードのとおりに、住所変更は14日以内に届出
- 奨学金があるなら、口座を作る前に募集要項の指定を確認する
- 送金は手数料表だけでなく、受取人に届く金額で比べる
一度断られたとしても、それで終わりではありません。条件は金融機関ごとに違いますし、時間の経過で解消する制約もあります。準備を整えて、落ち着いて次の窓口を当たってみてくださいね。
なお、口座開設の可否は最終的に各金融機関が判断します。在留資格や在留期間に関わる手続きについては、必ず出入国在留管理庁など各国政府の公式情報を確認し、判断に迷う場合は学校の留学生担当窓口や専門家にご相談ください。当社は行政書士事務所やビザ申請の代理を行う事業者ではないため、個別の可否については判断できません。


Language











