海外送金の送金手数料はいくら?送る側が払う費用の内訳【2026年版】

2022-11-27

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REMITTANCEの文字ブロックと各国の紙幣・硬貨。海外送金の費用をイメージした写真

海外送金の手数料を比べようとして、「◯円」と書かれた数字だけを見比べていませんか。

実は、送る側が払う費用は3つあります。送金手数料はそのうちのひとつにすぎません。しかも残りの2つは、手数料の一覧表に載っていないことがほとんどです。

この記事では、日本から海外へ送るときに「送る人」が負担する費用を、入金手数料・送金手数料・為替レートの上乗せの3つに分けて解説します。10万円を送るとどれだけ減るのかの試算も入れました。ぜひ参考にしてください。

4つの費用の全体像から知りたい方は、先に海外送金の手数料は4つ|内訳と全体像をやさしく解説をご覧ください。受け取る側にかかる費用は海外送金の受取手数料と中継銀行手数料で扱っています。

※本記事の金額・条件は、2026年7月時点で各社の公式サイトを編集部で確認した内容です。手数料は予告なく変更されるため、送金前に必ず公式サイトでご確認ください。

先に結論:送る側が払うのは3つです

日本から海外へ送金するとき、送る人の財布から出ていくお金は次の3つです。比較するときは、この3つを足した金額で見てください。

  • ①入金手数料…送金の元手を、送金に使う口座やサービスに預けるときの費用。無料〜500円程度
  • ②送金手数料…送金を引き受けてもらう対価。受付方法で数千円変わります
  • ③為替レートの上乗せ…円を外貨に替えるレートに織り込まれた費用。手数料として表示されません

金額の大きさで言えば②と③が本丸です。とくに③は、手数料の比較表をいくら眺めても出てきません。「手数料は安いのに受取額が少ない」という現象は、ほぼここが原因です。

費用①入金手数料:元手を預けるときにかかります

入金手数料は、送金の元手を送金事業者に預ける(入金する)ときにかかる費用です。自分の銀行口座からそのまま送金する場合は発生しませんが、送金専門の事業者を使うときは意識しておきたい費用です。

たとえば、送金に使う口座がX社にあり、資金はY銀行にあるとします。この場合、いったんY銀行からX社の指定口座へ振り込む必要があり、そのときの振込手数料が入金手数料にあたります。

銀行口座から振り込む:いちばん安く済ませやすい方法です

3つの入金方法のうち、費用を抑えやすいのは銀行口座からの振込です。ネット銀行の無料回数を使えば0円にできることもあります。

注意点がひとつあります。送金サービスに登録した氏名と、振込に使う口座の名義は一致している必要があります。家族の口座から振り込むと入金が確認できず、手続きが止まることがあります。

国内の振込手数料は銀行によって差があります。国内67銀行の口座振込手数料一覧もあわせてご覧ください。

窓口で現金を渡す:手数料はかからないことが多い方法です

送金事業者の店舗窓口で現金を手渡す方法です。入金という手続きを挟まないため、入金手数料がかからないことが多くなります。

ただし、店舗まで行く交通費と時間はかかります。まとまった現金を持ち歩く危険も無視できません。手数料が浮いても、総合的に得かどうかは別問題です。

ATMからカードで入金する:1回の上限額に注意してください

送金事業者が発行するカードをコンビニATMなどに入れて、現金を入金する方法もあります。この場合は1回あたり数百円程度のATM利用料がかかるのが一般的です。

気をつけたいのはATM側の入金限度額です。1回に入れられる金額に上限があるため、大きな金額を送ろうとすると入金を分ける必要が生じ、そのぶん手数料も回数分かかります。

まとまった金額を送るなら、素直に銀行口座から振り込むほうが安く済みます。

費用②送金手数料:定額型か料率型かで向き不向きが変わります

送金手数料の決まり方には、大きく2つのタイプがあります。銀行は定額型、送金専門の事業者は料率型が中心です。この違いが、いくら送るかによって有利不利をひっくり返します。

  • 定額型(銀行に多い)…送金額にかかわらず1件いくら。高額を1回で送るほど負担率が下がります
  • 料率型(資金移動業者に多い)…送金額に応じて決まる。少額を送るときに負担率が低く収まります

銀行:受付方法で数千円変わります

銀行の送金手数料でいちばん効くのは、送金額ではなくどうやって依頼したかです。窓口は行員の時間を使うぶん高く、オンラインは安く設定されています。

編集部でみずほ銀行の公式サイトを確認したところ、次のように分かれていました(2026年5月1日現在の掲載内容を2026年7月に確認)。

受付方法送金手数料
窓口/みずほ銀行の本支店あて8,000円
窓口/他行あて8,500円
みずほダイレクトアプリ5,000円
出典:みずほ銀行|外国為替関係手数料(個人のお客さま)

同じ銀行の同じ送金で3,500円の差です。まず確認すべきは「オンラインで手続きできるか」だと言えます。

なお、みずほ銀行のアプリ送金には過去1年以内に店頭で同じ内容の外国送金をしたことがあるなど5つの条件があり、誰でも使えるわけではありません。くわしくはみずほ銀行の海外送金 手数料・窓口139店舗・アプリの条件で解説しています。

資金移動業者:送金額に応じて変わります

Wiseなどの資金移動業者は、送金額に対する料率で手数料が決まるのが一般的です。少額なら数百円で収まる一方、金額が増えれば手数料も増えます。

Wiseの公式サイトでは、両替・送金の手数料を0.73%〜(通貨により異なる)と案内しています(2026年7月時点で編集部が確認)。定額の数千円とは考え方がまったく違うことが分かります。

そのため、少額を何度も送るなら料率型、まとまった金額を1回で送るなら定額型が有利になりやすい、という整理ができます。ただし後述する為替レートの上乗せを含めると順位が入れ替わることもあるため、最後は受取額で比べてください。

送金手数料を左右する4つの要素

同じ事業者でも、条件によって送金手数料は変わります。見積もりを取るときは、次の4つを揃えて比べてください。

  • 依頼の手段…窓口かオンラインか。銀行ではここが最大の変動要因です
  • 送金先の国…資金移動業者は得意なルートの手数料を安く設定する傾向があります。銀行は送金先で変わらないことが多くなります
  • 送金額…料率型では直接効きます。定額型では効きません
  • 受取方法…銀行口座への入金か、現地の店舗での現金受取かで変わることがあります
送金手数料の変動要素をまとめた表。銀行は送金依頼の手段だけが手数料に影響し、資金移動業者は依頼の手段・送金先国・送金金額・受取方法の4つすべてが影響する
銀行は依頼の手段だけで変わるのに対し、資金移動業者は4つすべてで変わります

費用③為替レートの上乗せ:表示されない最大のコストです

送る側が払う3つの費用のうち、いちばん気づきにくいのがこれです。円を外貨に替えるレートに、あらかじめ事業者の取り分が織り込まれています。

まず言葉を整理します。

  • 仲値(TTM)…その日の基準になるレート。ニュースやGoogle検索で見かける数字に近いものです
  • TTS(電信売相場)…銀行があなたに外貨を売るときのレート。仲値より高くなります
  • TTB(電信買相場)…銀行があなたから外貨を買うときのレート。仲値より低くなります

海外へ送金するときは円を外貨に替えるため、使われるのはTTSです。仲値とTTSの差が、そのまま両替する側の取り分になります。

上乗せは通貨によってまったく違います

これは推測ではありません。みずほ銀行は公式の説明書で、TTSレートには為替手数料(米ドル1円/ユーロ1円50銭)が含まれると明記しています。同行の公示相場から編集部が算出した上乗せ幅は次のとおりです。

通貨仲値からの上乗せ
米ドル1.00円
ユーロ1.50円
英ポンド4.00円
豪ドル2.50円
NZドル2.55円
カナダドル1.60円
スイスフラン0.90円
シンガポールドル0.83円
中国人民元0.30円
タイバーツ0.08円
出典:みずほ銀行|外国送金取引についての説明書外国為替公示相場(2026年7月30日現在)から編集部が算出。相場は毎営業日変わります

米ドルの1円に対し、英ポンドは4円。1ポンド200円前後だとすれば約2%に相当します。送金手数料が同じでも、送る通貨が変わればコストは変わるということです。

なお、みずほ銀行は10万米ドル相当額以上の外貨建取引には原則として市場の実勢相場を適用するとしています。高額の送金では扱いが変わる点も覚えておいてください。

【試算】仮に10万円を米ドルで送ると、いくら減るのか

数字にしてみます。ここで使う為替レートは説明のための仮の数字です。実際の相場は毎営業日変わります。

条件は次のとおりとします。

  • 10万円を米ドルで海外へ送る
  • 銀行の窓口から手続きする(送金手数料8,500円)
  • 仮に仲値が1米ドル=150円、TTSが151円(上乗せ1円)だとする

計算するとこうなります。

  • 10万円 − 送金手数料8,500円 = 両替に回るのは91,500円
  • TTS151円で両替:91,500円 ÷ 151 = 605.96ドル
  • 仲値150円で両替できたとしたら:91,500円 ÷ 150 = 610.00ドル
  • 差額4.04ドル = 仲値換算で約606円。これが表示されない上乗せ分です

送る側の負担は8,500円+606円=約9,106円。送金額10万円の約9.1%です。

同じ条件を英ポンドにすると差が広がります

通貨を英ポンドに替えて、同じ計算をしてみます。仮に仲値が1ポンド=200円、TTSが204円(上乗せ4円)だとします。

  • TTS204円で両替:91,500円 ÷ 204 = 448.53ポンド
  • 仲値200円なら:91,500円 ÷ 200 = 457.50ポンド
  • 差額8.97ポンド = 仲値換算で約1,794円

米ドルの約3倍です。送金手数料は1円も変わっていないのに、負担は1,200円ほど増えました。手数料表の比較だけでは、この差は見えません。

少額送金ほど負担率が跳ね上がります

定額型の手数料は、送金額が小さいほど比率が重くなります。仮に送金手数料8,500円の窓口から送るとすると、次のような比率になります。

送金額送金手数料が占める割合
1万円85%
5万円17%
10万円8.5%
100万円0.85%
送金手数料8,500円と仮定した場合の単純計算です(為替レートの上乗せは含みません)

数万円の仕送りを窓口から毎月送るのは、費用の面ではかなり不利だと分かります。金額が小さいときほど、料率型のサービスを検討する価値があります。

送る側でコストを下げる3つのポイント

ここまでの内訳が分かれば、下げどころははっきりします。まず効くのは受付方法、次に効くのが通貨とサービスの選び方です。

  • 窓口ではなくオンラインで手続きする…同じ銀行でも数千円下がります。いちばん確実な節約です
  • 手数料ではなく受取額で比べる…為替レートの上乗せは手数料欄に出ません。送金額と受取額の両方が表示される画面で確認しましょう
  • 送金額と回数に合わせて使い分ける…少額を頻繁に送るなら料率型、高額を1回で送るなら定額型が有利になりやすい傾向があります

そして、送金手数料だけで事業者を選ぶのは危険です。送る側の費用を下げても、受け取る側で中継銀行手数料や受取手数料が引かれれば、届く金額は変わってしまいます。受け取る側の費用は海外送金の受取手数料と中継銀行手数料で確認してください。

送金前に「実際にいくら届くか」を確かめる

海外送金のコストは、画面に出てくる「送金手数料」だけではありません。ここまで見てきたとおり、為替レートへの上乗せは明細に出てこないため気づきにくいのが実情です。同じ金額を送っても、受取人に届く額が数千円単位で変わることがあります。

そのため、送る前に「結局いくら引かれて、いくら届くのか」を確認しておくことが大切です。Wiseは両替に使うレートを市場の実勢レート(ミッドマーケットレート)と明示し、手数料を別建てで表示しています。手続きに進む前の画面で受取額を確認できます。

どこが有利かは送金先・金額・急ぎ具合で変わります。銀行の見積もりと並べてから決めるのがいちばん確実です。

※金額の確認は無料です。実際に送金するまで料金は発生しません。

まとめ:送る側の負担は3つを足して考えましょう

送金手数料だけを見て比べると、判断を誤ります。入金手数料・送金手数料・為替レートの上乗せを合計してから比べてください。

  • ①入金手数料…無料〜500円程度。銀行口座からの振込がいちばん抑えやすい方法です
  • ②送金手数料…銀行は定額型、資金移動業者は料率型。窓口とオンラインで数千円変わります
  • ③為替レートの上乗せ…手数料として表示されません。通貨によって幅が大きく違います
  • 10万円を窓口から米ドルで送る試算では、送る側だけで約9.1%の負担になりました
  • 同じ条件でも英ポンドなら上乗せは約3倍。通貨によってコストは変わります

あわせて次の記事もご覧ください。

※本記事は海外送金にかかるコストの比較方法を解説するものであり、特定の金融商品の取得や運用をすすめるものではありません。

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